2008/8/4
iPhoneで使いやすいインターフェースを設計するために、知っておきたいことをまとめてみました。
(更に詳しい情報は、
iPhone Human Interface Guidelines を参照してください。)
メタファ(比喩的表現)を効果的に取り入れる
- iPhone OS上に存在するメタファー(スイッチやスライダなど)を作成コンテンツ内で使用する場合、見た目や使い方を勝手に変えないこと。
- 無理にメタファを取り入れることで、操作がわかり辛くなっていないか注意すること。誰にでも理解できるものであること。
例えば、デスクトップにあるゴミ箱のアイコン、これがメタファーです。(ちなみにAppleが発案し、今ではどのパソコンにもこのアイコンがあります)
またiPhoneでは、指タップでのコントロールやスイッチをスライドすることでON/OFF切り替えを行うなどのメタファーを取り入れています。現実世界の行動を基にしているので、とても分かりやすいですね。
直接的に操作できるか?
- ユーザーが操作しているオブジェクトは、常に画面上に表示させておくこと
- アクションに対しての結果をすぐに画面へ反映すること
iPhoneでは、画面上のオブジェクトを指で直接操作するため、アクションに対する結果が理解しやすくなっています。マウスなどの中間デバイスを介さないことで、ユーザーとコンテンツの距離を縮めています。
入力事項が多すぎないか?
- テキストの入力フォームは最小限に抑え、ポップアップリスト等で代用すること。
ユーザーにテキストをチマチマ入力させるのではなく、選択肢のリストから選ばせることで操作がシンプルになります。また、不要なテキスト入力を省き、最小限にとどめることで制作時のデバッグも楽に行うことができます。
フィードバックを忘れないで
- ユーザーが時間のかかる処理をする場合は、その経過(「送信中・・・」等のステータスレポート)を表示し、操作の結果をすぐ画面に反映すること。
- 例えばタップしたリストアイテムをハイライトで表示させるなど、ユーザーのアクションに対して視覚的にレスポンスをする。
- 音声によるレスポンスも効果的であるが、ユーザーが音声をOFFにする場合もあるので、上記のような視覚的レスポンスと必ず併用すること。
- ユーザーが聴き慣れているiPhone OSのシステムアラートの音と競合しないよう気をつけること。
- アプリケーション内での処理時間が2〜3秒間以上に及ぶときは、経過を画面に表示し、必要に応じてテキストで説明すること。
インターフェースの世界のフィードバックとは、人間のアクションに対して機械が返答することを指します。テキストメッセージやアニメーション等の視覚的なもの、プッシュ音等の聴覚的なもの、あるいはバイブレーション等による触覚的なものもあります。
快適に使ってもらうために
- なるべくユーザーが既に慣れているスタンダードな操作方法を採用すること。
- 操作して処理が始まる前に、その操作をキャンセルできる機会を設けること。特に、重大な処理の場合(データの消去など)、その処理を本当に行うかどうかの確認が必要である。また可能であれば、処理途中でもキャンセルできるようにしておく。
コンテンツの見た目について
- iPhoneのコンテンツは、見た目がとても大事である。といっても、単に美しいグラフィックかどうかではなく、そのアプリケーションの機能に相応しいデザインが必要ということである。
アプリケーションの外観は、機能面において多大な影響を持ちます。たとえば、意味も併せて一般的に認識されている色使いがありますが(黄色と黒の「警告」等)、これらの扱いにも注意が必要です。見た目が非論理的で無秩序なコンテンツは使い辛いものになってしまいます。